西東京青年会議所 2026年度スローガン
挑 戦
第28代理事長 山田 基樹
理事長所信
はじめに
「新日本の再建は我々青年の仕事である。」
第二次世界大戦終戦直後の1949年、戦後の荒廃した時代において、この言葉から始まる設立趣意書のもと、東京青年商工会議所が設立され、日本の青年会議所運動が始まりました。
この運動が日本各地の青年に深い共感を与え、大阪、前橋、函館、西宮、名古屋などに続々と青年会議所が誕生し、全国的な総合体として社団法人日本青年会議所が設立されました。
1951年、カナダのモントリオールで開催された世界会議において、日本青年会議所から6名の代表団が出席し、時のJCI会頭、フィリピンのラモン・ロザリオ氏は、冒頭演説において「JCには国境も民族もない。それは、全世界の青年のものである。その誇りにおいて、我々は今ここに、かつての敵国日本のJC代表団を、心からなる歓迎をもって迎えようとする。」その演説後、会場には盛大な拍手がおき、日本青年会議所はJCIへの正式な加盟を果たしました。
やがて青年会議所運動の波は、旧田無市、旧保谷市にも及び、それぞれの地に青年会議所が設立されました。
1990年代、旧保谷青年会議所・旧田無青年会議所の諸先輩方は、社会開発運動として、両市の行政合併運動に取り組み、そしてその集大成として、両市の合併に先駆けて、全国で774番目となる新たな青年会議所をここ西東京市に誕生させました。
このように、これまで歴史を築き上げてこられた諸先輩方は、青年として、新しい時代を切り開いてきました。
昨年、西東京青年会議所は創立25周年を迎え、これまで西東京青年会議所を支えていただいた行政関係者の皆様、地域の皆様には改めて深く感謝申し上げますとともに、ご尽力いただいた諸先輩方に深い敬意を表し、その思いを引き継ぎ、今年も「明るい豊かな社会」の実現を目指し、地域に根差した運動を展開してまいります。
地域経済の発展と地域愛が共存する街
私が思い描く明るい豊かな街とは、地域経済の発展と地域愛が共存する街です。
地域経済の発展のために、多くの地域において、効率性を重視した都市整備が行われています。その結果、街は、全国的なチェーン店や大型ショッピングモールが中心的な存在となり、画一的なビルや住宅地が広がっています。もちろん地域経済の発展は、住民の利便性を向上させる上で、とても重要な要素です。しかし一方で、経済的な効率性や利便性を追求するあまり、地域独自の景観や文化を失わせてしまう側面もあると考えています。
そのため、地域経済の発展だけを追い求めると、街は「住みやすいけれど、どこにでもある街の1つ」になってしまうのではないでしょうか。
そのような街ですと、利便性がほかの街を上回っているときは人口が増え、街も成長しますが、いざ近くにより便利な街が現れたときには、途端に住民の移住が進み、街が衰退してしまうおそれがあります。
したがって、単に「便利だから住む」というだけでなく、「この街が好きだから住み続けたい」という地域愛も同時に育む必要があるのではないでしょうか。さらに地域愛が育まれれば、住民が生活を営む中で、街をきれいにしたり、防犯活動に努めたり、災害対策に協力したり、街おこしの活動に参加したりと、住民自身がより住みやすい街にするために、地域活動にも積極的に参加するようになると考えています。
今年、われわれ西東京青年会議所は、この地域愛を育む役割を担いたいと考えています。
地域愛を育むためには何が必要でしょうか。私は3つの要素があると思います。1つは、住民どうしの交流の場があること。2つ目は、体験を通じたかけがえのない思い出がその街にあること。そして3つ目は、街に誇れるものがあるということです。
地域愛を育む3つの事業
今年は、「地域愛を育む」ことをテーマに、わんぱく相撲、JCカップ、4LOM合同事業という3つのメイン事業を展開してまいります。
1つ目のわんぱく相撲は、西東京青年会議所が毎年、多くの地域の皆様にご協力をいただきながら、特に力を入れて開催をしている事業です。昨年も、大鵬土俵のある田無神社において、地域の方々に多くの店を出店していただき、相撲芸人のあかつを呼んで、300人ほどのわんぱく力士が出場する盛大な大会となりました。わんぱく相撲西東京場所は、これまでの諸先輩方のご尽力もあり、礼節や思いやりを学ぶ本来の青少年育成事業を超え、地域のコミュニティを創出する社会開発事業へと発展しております。今年もわんぱく相撲を盛大に開催することで、地域の子どもたちにかけがえのない思い出を提供し、街のみなさまの交流が促進され、そしてこの街を誇りに思える、そのような事業にしていきたいと考えております。
2つ目のJCカップは、国際的に最も盛んなスポーツとされるサッカーを通じて、地域社会の次代を担う子どもたちに、他者との協調性や連帯感、相互理解を深め、勝負の勝ち負け以上に相手を称えることができる心豊かな人財の育成を目的としたサッカー大会です。JCカップは、都大会や全国大会、国際大会まで開催されており、西東京市を勝ち上がった子供たちに、日本や世界といった、より大きな舞台に挑戦する貴重な機会を提供することができる大会です。西東京青年会議所には、子供のときにサッカーをやっていたメンバーが多く、西東京市内の多くのサッカーチームや地元出身の元プロサッカー選手とつながりを持つメンバーや、海外でプロサッカー選手として活躍していたメンバーもいます。このつながりや強みを生かせば、JCカップ西東京大会は、地域の多くの子供たちが参加する盛大な大会になると考えています。そして、その大会において、地元プロサッカー選手によるサッカー教室や西東京市で誇れるものを再発見するようなイベントを開催することで地域愛を育む事業にしていきたいと考えています。
3つ目の4LOM合同事業とは、三鷹青年会議所、一般社団法人武蔵野青年会議所、小金井青年会議所、そしてわれわれ西東京青年会議所の4つの青年会議所が毎年、合同で開催している事業です。これまで、合同事業というスケールメリットを生かして、地域課題を解決するとともに、青年会議所の魅力を地域に発信する事業を開催してきました。この事業の主幹は毎年持ち回りとなっており、今年はわれわれ西東京青年会議所が主幹LOMとして開催するという大役を担います。4LOM合同事業は、大きな事業ができることが強みですが、一方で、4つの青年会議所の意見を調整し、1つに集約するという大変さも伴います。だからこそ今年は、西東京青年会議所で最も経験が豊富で、実行力のあるメンバーを責任者として指名いたしました。彼には、「地域愛を育む」ことをテーマに、4つの青年会議所を力強く巻き込み、「これぞJCだ」といえるような事業を構築してもらうことを期待しております。そして、その事業を通して、青年会議所の魅力を地域へと発信し、私たちの理念に共感してくれる仲間を増やしていきたいと考えております。
活動を通じた自己成長と仲間づくり
青年会議所は、若者に地域社会に貢献する実践的な機会を提供するとともに、未来のリーダーを育てる「修練の場」でもあります。そのような青年会議所には、大きく2つの魅力があります。
1つは、事業構築を通じた自己成長です。メンバーと協力して事業を企画し、予算を組み、関係各所と交渉した上で、皆の承認を得るというプロセスでは、計画立案能力や人を巻き込む力など、さまざまなスキルが磨かれます。この経験は将来、自身の社業を発展させたり、より難しい仕事に挑む上で、大きな財産になります。私が青年会議所に入ったころ、先輩方からはよく「青年会議所は失敗ができる団体だ」と言われました。仕事での失敗は、直接的な損失や信用問題につながりますが、青年会議所における意欲的な挑戦の結果としての失敗は、成長のための貴重な経験として受け入れられる文化があります。今年は「挑戦」をスローガンとしておりますので、メンバーにはぜひ、失敗を恐れることなく挑戦してもらい、事業構築やリーダーシップを学ぶ上で、青年会議所をよい意味で練習台として活用してもらうことで、自身の成長につなげてもらいたいと考えています。
そしてもう1つの魅力は、活動を通じて得られる大切な仲間です。困難な事業に一緒に立ち向かい、苦楽を共にした仲間とは、深い信頼関係が生まれます。そうした仲間との出会いは、将来、仕事をしていく上で助けになってもらえるかもしれませんし、何より人生をより豊かなものにしてくれます。そして、青年会議所には、われわれと同じく地域のために活動しようと志を持った仲間が全国各地、世界中にいます。そのネットワークを通じて、より広域的な活動を共にすることで、世界中に仲間を作ることができます。
今年は、この青年会議所の魅力を1人でも多くのメンバーに実感してもらうとともに、青年会議所運動に共感し、共に自己成長を目指す仲間を増やしていきたいと考えております。
そのために、今年開催する各事業において、紹介や広報を通じて入会候補者となる20歳から40歳までの人をメンバー全員が積極的に募ることで、オブザーバーとして参加してもらい、西東京青年会議所の魅力や活動の意義を体感してもらいます。さらに、1年を通じて懇親を深めるイベントを複数回開催することで、新たな出会いの場を創出します。
これらの取り込みを通して、来年の始めには、会員数30名でのスタートを切る、という目標を達成できるよう邁進してまいりますので、皆さまもどうぞご協力をお願いいたします。
持続可能な組織運営へ
現在、青年会議所の会員数は減少傾向にあり、将来的にも、若者の人口減少によって、会員数を増やすことはますます難しくなっていくことが予想されます。
そのような状況において、新たな仲間を増やしていくと同時に、持続可能な組織運営をしていくためには、徹底した効率化と業務の削減が必要不可欠だと考えております。
そのために、今年はAIやクラウドといった最新技術を積極的に活用することで、組織全体の効率化を強力に推進してまいります。
私たち青年会議所には、「単年度制」という特徴があります。1年の役割を終え、「もっとこうした方がよかった」「このやり方では非効率だ」という貴重なアイデアや気づきがあっても、翌年には別の役割に就いてしまうため、その思いが十分に引き継がれず、残念ながら、非効率な作業が繰り返されてしまう傾向があると感じています。
今年は、「単年度制だから仕方がない」と逃げることなく、常に効率化と業務のスリム化に挑戦し続けることで、「明るい豊かなまちづくり」という本来のJCの目的により注力できる組織づくりに努めてまいります。
むすびに
私が地域活動に関わろうと思ったきっかけは、父と祖父の存在があります。父は長年、地元の議員として仕事をしておりました。地域の方々が父を応援してくれている姿を子供ながらに見ていてからかもしれませんが、大人になって「地域の方々の支えがあってこそ、山田家があり、そしていまの自分がいる」と思うようになりました。そして地元で開業したときには、何かしらで地域に貢献したいと自然と思うようになっておりました。
父や祖父のように多くの人に慕われ、影響を与える人になるためには、彼らがそうであったように、人の役に立ち、社会や地域に貢献することが大切だと考えています。
本年度、理事長という大役を務めさせていただくにあたり、歴史を築き上げてこられた諸先輩方に心から敬意を表するとともに、まずは私自身が挑戦することをお誓い申し上げ、理事長所信とさせていただきます。
基本方針
1 地域愛を育む
2 事業構築を通じた挑戦と自己成長
3 30人LOMの達成
組織図
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年間スケジュール
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